吸い込まれそうになる。この人の目を見つめていると。臆病なわたしにはそれが怖くて、目をそらすまでにそう時間はかからなかった。
「おまえの目は星の光のようだ、なんて言ったら流石にクサいか?」
冗談めかしているけれどその目は依然として射抜くような鋭さでこちらを見つめてくる。
「手を伸ばしてこの手のひらに閉じ込められりゃァな。だが、どれだけ手を伸ばしても手に入りゃしねェときた」
「遠まわしすぎてよくわかんない」
「そうか?手を伸ばせばおまえの頬に触れられるってのに」
そろりと触れてくるのはごつごつした男の手。
「おまえはここまで許しておいて肝心なところでいつも逃げちまうだろう」
「逃げてなんか」
言い返そう口を開いたのに「ほらまたそれだ」と言葉を遮られる。
「いいか?目を逸らすなよ」
灼熱のような赤に見つめられ身体は燃えるように熱くなっていく。ややあってニィと口端をつり上げ、そしてパッと大口を開けるとシャンクスは言った。
「好きなんだろう。おれのこと」
挑発的ともとれる物言いだがわたしは心臓を鷲掴みにでもされたように身動きがとれなくなる。きゅうと情けない音を立てて胸が痛む。逃げたい、逃げなきゃ。これはわたしだけの想いのはずなんだから。
「おいおい言ったはずだぞ?目をそらすな。おれをみろよ」
顎に手を掛けられつうと上を向かされる。わたしの目にはきらきら光る星空と風になびく赤い髪。それからギラリと光る赤い瞳が映った。
「おかしら」
「あァ、なんだ?」
「すき」
逃げられない
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